さん
目上の人には「さん」を付けて呼ぶ
我が国日本ではそれが一般的な教えである
かつて僕らの小学校では、男の子には「くん」、女の子には「さん」で呼びなさいと謎のしきたりがあった
呼び捨てはおろか、「ちゃん」付けで呼ぶことすら見付かっては打ち首の始末
なぜそこまで女の子に対して「ちゃん」付けで呼ぶ事を軟派扱いしていたのかは知らないが「さん」には恐らく「ちゃん」以上に敬意が込められていそうな雰囲気から「さん」を推奨したとみているのだ
大人が子供と動物の話をする時、「おさるさん」だとか「ぞうさん」とか呼ぶのも無意識な子供への教育であろう
命あるものへの敬意
しかしここで問題点がある
お稲荷さん
あくまで個人的見解ではあるが大方、お稲荷さんに命はないと見ている
なにも命あるもののみへ敬意を払えとは言わない
人間を生かしてくれているこの地、空気、草木、水、この自然すべてに敬意を払うべきなのだ
だがしかし「空気さん」とか「お水さん」などと聞いた事があるだろうか
やはり「さん」というものは命あるものに付属してくるものという事がよくわかるのだ
となるとお稲荷さんは生きていると考えるのがフレッシュだ
気になったので稲荷を調べてみたら偶然過ぎて引いたのだが、稲荷神社という神社が鹿児島にあるという
ちなみに調べてみると稲荷寿司の由来は稲荷の神の遣いであるキツネが油揚げを好んだことに因んで稲荷寿司と名付けられたとか
つまりお稲荷さんは神
生きているのだ
厳密に言うと稲荷の神の遣いのキツネの好きな食べ物で米を包んだものなので生きてはいないが精神としての話だ
神への敬意として稲荷寿司には「さん」を付けている
自分で書きながら勉強になるなんて思いもしなかった
そう言えばもう一つ気になることがある
西郷隆盛
a.k.a 西郷さんとして人気のある歴史的人物だがよく考えたら歴史的人物で「さん」付けで呼ばれている人は西郷さんくらいではないかということだ
徳川さん、卑弥呼さんなんて呼ぶ人はいるのかもしれないがそう多くはいないであろう
西郷さんほど浸透している「さん」は見当たらない
卑弥呼も人なので「さん」付けで呼ばれてもいいはずだ
なのにおおよそ1800個下の僕でも「卑弥呼」と呼び捨てにしてしまっている
「さん」付けで呼ぶもう一つ理由として恐らく「近しい人」というのもある
例えば芸能人など呼び捨てで呼ぶが、実際その業界に入ればきっと目上の人には「さん」付けで呼ぶのだ
これからして西郷さんは日本国民にとって近しい人間ということになる
紐解くと近くに西郷隆盛のような外見の人が周りに1人くらいはいるから勝手に親近感が湧いてからの「西郷さん」だ
そう
そんだけ
written by ハマゾノリョウジ
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