It's a Small World written by ハマゾノリョウジ


最近子どもの成長っぷりがえげつない 
 
 
 
日々、様々な歌を披露してくれるのでそれをエビス並みの笑顔で聴くのが楽しみのひとつだ 
 
 
 
先日、風呂の中でヤツは歌い出した 
 
 
 
「せーーかいーーはーーひーーとつーーー、せーーかいーーはーーおーーなじーーー」 
 
 
 
このワンフレーズのひたすらループ 
 
 
まさに90年代初頭 
 
 
漢のサンプリングワンループビート 
 
  
 
家の中で一番声が響くとされている浴室で腹から声を出す娘 
 
 
 
耐えろわしの鼓膜 
 
 
 
 

 
しかしこの「世界はひとつ、世界は同じ」というシンプルな言語 
 
 
 
なんとなく昔からどこかで聴き慣れた人も多いであろうリリック 
 
 
今まで特になんとも思ってなかった 
 
 
 
だが、我が娘が必死に、全力で「世界は一つ」と連呼してくる 
 
 
彼女は意味もわからないだろうし、誰かの真似をしているだけかもしれない 
 
 

しかし僕はそこにソウルを感じてしまった 
  
 
あのリリックを書いた人のソウルを、今更ながら、娘のカバーを通して感じたのだ 
 
 
 
 
娘の眼を見ると、今の世にむけて歌っている様にも見えなくもない純白な眼 
 
 
 
別に僕は「人類皆兄弟」と思ってないけどなんでか少しだけグッときた 
 
 
 
溢れそうな涙を風呂のお湯で誤魔化すのであった 
 
 

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